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 02
 
 ステイカーが通されたリビングルームは広く、明るい雰囲気だが、ひんやりとした涼しさがあった。リフォームしたばかりなのか、壁はクリーム色に塗られ、床はつやつやしており、傷や汚れがほとんど見当たらない。アイボリー色のカバーがかけられた大きなソファには濃い緑色のクッションがそろえられていた。額に入った油絵、観葉植物、空になった猫用のベッドがあるぐらいだ。家電製品は今時珍しく、全くスマート化されていない。彼は内心驚いたが、納得もしていた。
 ブレイクとキーラは古めかしい暖炉の前に行き、ボール遊びを始めている。飾り棚(マントルピース)にはパメラが身に着けているものと同じ形の、大きなトリケトラ・シンボルが置いてあった。銀色の三つの尖った楕円が、中心で重なり、三つ葉のように三方向に分かれている。この世界で生きていればどこででも見られるシンボルだった。
 パメラが書斎に引っ込んでいる間、ステイカーは手持ち無沙汰だったせいで視線を持て余していたのだが、その時、リビングルームの隅に目を惹かれた。石の祭壇があったのだ。一抱えほどもある大きな石には、終わりも始まりもなく延々と模様が刻まれている。そして祭壇の壁には金色の複雑な編み紐模様のタペストリーがかかり、左右にはヤドリギが吊るされていた。
 ヘイズ家は敬虔な〈ケトラン〉だ。それは一家と会う前から知っているし、祭壇を置いている家庭は珍しくない。親しみすら覚える。しかし、祭壇やシンボルを見るたびに「俺とは違う世界観の人たちだ」と思わされるのも事実だ。
 その時、ポケットから振動がした。旧式の携帯電話を取り出して画面を見ると、今は話したくない相手が表示されている。彼は数秒間迷ったが、結局応答した。
「ハロー、ミスタ・ステイカー?」嫌味ともとれるゆっくりとした喋り方で男は言った。「キルダフ・モーター・サービスですが」
「こんにちわ。どうも……」と、ステイカーは携帯電話を水平にしてマイクに話しかけた。相手の男、キルダフは辛抱強い口調で言う。
「ご無沙汰しておりますね。それで、あれから車の調子はいかがですか、サー?」
「え?」
「く・る・ま! ですよ。GT―Rの部品。とぼけるのはよしてください。その件について今日は何度もおかけしたんですが、ちっとも繋がらなかったんですよ」
「ああ、そうでしたね、失礼。都会からものすごく離れた場所にいるので……多分、そのせいでしょう。今も聴き取りづらいですね」と言いながら少しずつマイクから距離を取る。
 キルダフは怒りを抑えるように深く息をはいた。
「あんたみたいなひどい客は初めてだ。払う気があるのか、ないのか、どっちなんだ? え? 今までみたいににっこり笑って踏み倒すつもりか?」相手はもはや我慢の限界だ。ステイカーは慌てて言う。
「もちろん——もちろん、払いますよ。ただほんの少し時間がかかるというだけで……」机にたまっている請求書と督促状の束を思い出して声のトーンが落ちる。しかもその居間の天井は雨漏りし始めていることが昨晩わかった。「来月まで待ってもらえれば」
「来月!」電話口でこれほど怒鳴られたことはない。「もう言い訳はたくさんだ——こっちはあんたの車の部品を全部タダで寄こしたようなもんだ! 来週までに、残りの金を、払うんだ! さもなきゃあんたの車を牽引していくぞ——犬付きでな!」
「あれ、おか、し、きゅう、電、波、が」ステイカーは画面のミュートボタンを押したりつけたりして、最後に通話を切った。キルダフは彼の名前を大声で叫んでいたが、途中までしか聞こえなかった。一時的に整備会社から繋がらないようにしたステイカーは溜息まじりに携帯電話をしまう。前の車が破壊されなければ、中古のGT―Rに急いで取りかかることもなかった。車がなければ仕事ができない。だからといってレンタカーは借りられないし、ネットを使わずに古い車を売買する個人販売者を探す時間もなかった。
 キルダフのあの様子では本当に車と犬を連れていくだろう。素敵な移住生活! 電気とガスがない環境は彼にとって珍しくないが、アメリカに来てまで火を起こすことになるとは誰が想像できただろうか。なんとかこの状況をやり過ごさなければならない。車を取り上げられたら、次は家を無くすことになる。
 こちらに来てすぐは、ひどい暮らしではなかった。だが時が経つにつれて生活に陰りがではじめ、二週間前の出来事がとどめとなった。いや、とステイカーはひっそりと否定した。彼の不運はもっと前から始まっていた。前の仕事をやめた時。高校を卒業した時。いいや、俺の人生はそんなものではない——子供のころから食物連鎖の底辺を這いつくばっている気がする。それでも彼はましな部類だということは知っている。
 暖炉の方から、「ご飯を食べられなくなったら、うちにおいでね」とキーラがシェパード犬に言っているのが聞こえた。そうした方がいいのかもしれない。ブレイクをキルダフにやるぐらいならキーラに預けるべきだ……。
「お待たせしてすみません。くつろいでいてよかったのに」
 パメラが書斎から戻ってきたため、人生を惨めに思う時間は終わった。
 彼女は革手袋をして、ぼろぼろの古書を両手で大事そうに抱えている。あれをあんな風に丁重に扱ったことはなかった。
 ステイカーは軽く首を振る。
「お気遣いなく。服が汚れているんです」
 実際血の染みがシャツについていた。上着は車に置いてきたが、どこかでついたらしい。
 テーブルに古書を置いた彼女は、今度はキッチンの戸棚からマグカップを用意している。やかんのお湯は沸騰していた。
「紅茶はミルク? お砂糖は?」
「ミルクと…砂糖で」
 パメラが紅茶を作っている間、ステイカーはなんとはなしにページをめくった。物が古すぎるあまり、表紙の片方は千切れかかっているが、補修の仕方などわからないためそのままにしてあった。もしかしたら彼女がどうにかしてくれるかもしれないが。
 パメラが磁器製のティーポットから紅茶を注ぎながら言う。
「少し見させてもらったんですが、とても興味深い本ですね。時々支離滅裂なのが気になるけれど……何かの創造のアイディアでしょうか?」
 ステイカーは一度目を上げる。ちょっと目を通して読むことができたというのなら幸先のいい話だ。彼はこのおんばろ書物の解読に半月をかけたが、理解できた内容は、爺さんの昔語りの話と似ている箇所があるということだけだった。
「そうだと思います」と言ってすぐに視線を落とした。遠い昔に書かれた力強い速記を指で撫でる——そうだったらよかった。
「だとしたら、旧世界の聖職者としては、あまりふさわしい内容ではありませんね。紅茶をどうぞ」
 パメラがシュガーポットとミルク差しをテーブルに置いた後——しかもオーツ麦のビスケットまでつけてくれている——彼女はこちらにカップを手渡してくれた。漂ってくるアールグレイの香りに気分が和らいでくる。
「紅茶のレシピはジョージ・オーウェル式ですよ。でも砂糖はお好みで」
「それは素敵だ」ステイカーは嬉しくなって自然と微笑んだ。さっそくミルクと砂糖を入れる。
「筆者について何か知っていることは?」とパメラが聞く。
「ご存じのとおり、気の毒なカトリックの神父ということだけですね——詳しくはわかりません——家族の遺品なんですが祖父もそれを誰かから譲り受けただけで——よくは知らないでしょうね——こちらとしても遺品を売る前に中身ぐらいは見ておきたかったので——価値は知っておかないと値段のつけようもありませんので——」
 ステイカーは会話の合間に砂糖をすくってカップに入れている。パメラはじっとこちらの手元を凝視していた。七杯目を投入したとき、彼女はショックを受けた顔で言う。「私は二年ほど英国に住んだことがあって、そちらに友人もいるんです。紅茶の淹れ方を聞いたらとても丁寧に教えてもらいましたよ」
「なるほど、どうりで話しやすい人だと思った」と、ステイカー。「それが何か?」
「失礼ですけれど、電子レンジで紅茶のお湯を沸かしたことってありますか?」
「まさか!」ステイカーはしかめっ面をした。「聞いただけで腹が立ってくる。薄い紅茶のように恥知らずだ。そんなやつは処刑すべきだ……」などと言いながら、一杯飲んだ。「とても美味しい紅茶ですね」
 パメラはひきつった笑いを浮かべていた。
「それで、こちらが狩りをやり終える代わりに、このおんぼろの解読に取り掛かってくれるという話でしたが……」
 ステイカーに念押しされて、パメラは気を取り直した。彼女は軽くうなずき、「間違いなくやり遂げますよ。正直に言うと、好奇心が刺激されます。わくわくしますね。一体何が書かれているのかしら? こっちで本来の仕事ができるなんて奇跡みたい」パメラの双眸は輝いている。彼女とその夫は言語学者だ。専攻は欧州地域の絶滅語だとか言っていたが、ステイカーにとっては、訳してもらえるのなら何語を習得していようとも構わない。
 二人を捕まえるのにまったく苦労した。突然、研究所を辞め、失踪と言ってもおかしくないほど素早く、断固とした態度で都会と決別し、この農場にひきこもってしまった。旦那のほうは慣れない仕事のせいで梯子から落ち、手術のため短期の入院となっている。だが、そのおかげで通院歴から夫妻の居所を知ることができた。そしてコイウルフの一家が自宅を訪問するという度重なる不幸のなか、ステイカーが接触を試みたのだった。今日使用した猟銃は夫妻の持ち物である。
「どうしてこんな田舎に、とお思いでしょうね?」とパメラは言う。ステイカーは曖昧な仕草をした。相手の私的な部分をあまり知りたいとも思わなかった。だが、仕事にありつくためなら多少は興味のあるふりをしておきたい。
「本物の自然が近いから?」
 〈ケトラン〉は自然信仰者だ。筋金入りの崇拝者は原始生活をしているくらいだ。
「ええ、もちろん、それはそうなんです」パメラは言う。「でも私が言いたいのは、人が大勢いるところはおそろしく暮らしにくかった、ということなんです。それにキーラのこともあって……」彼女は一呼吸置いてステイカーと視線を合わせる。
「キーラは生まれた時、羊膜を破って出てきたの。私も夫もそう。今時珍しいでしょう?」
「それは……そうでしたか」と驚いてみせるステイカー。少しわざとらしかったかもしれないが、パメラは疑っていなかった。
「キーラに辛い思いをさせたくなかったんです。ここなら病気扱いで、嫌な目で見てくる人なんていないから。ステイカーさんのような親切な人にも出会えたことですし、良い判断でしたよ。どうも、あなたは他の人とは違うみたい」パメラは優しく微笑んでいる。
 頭の中で警告灯が点滅した。よくない話の方向になっている。これほど私的な話になるとは彼も思わなかった。このままでは友人のふりをして身の上話を語らないといけなくなる。パメラは良い人だから、これ以上の嘘はつきたくない。
 彼女から親しみを持たれる理由はわからないでもなかった。旦那の代わりに細々(こまごま)とした雑事を手伝ったせいもある。機械で草を刈ったりとか、壊れた納屋の扉を修理したりとか……。
「私はただの冒険好きな人間ですよ」相手から視線を外したステイカーは、紅茶を飲んで、静かにテーブルに置いた。「今は資金を貯める必要があって、こうしているんです。ところで、もし農場で人手が必要ならいつでも連絡をください。言ってしまえば、今はめちゃくちゃ働きたい気分なもので」
 パメラは笑っているが、彼の自意識過剰分を差し引いても落胆しているように見えた。
「夫に伝えておくわ。ジェフはあなたを気に入っているから、うまく行くかもしれません。あの人が誰かを信用するなんて珍しいことなんですよ。あなたたち、本当に初対面かしら?」
「酒場で何度か顔を合わせたぐらいですね。でも、嬉しい話だな」
 ステイカーは驚いた顔を見せ、そう控えめに言ったが、内心ではとても満足していた。旦那の心を開かせるのは簡単なことではなかったが、うまくやってのけたというわけだ。これでしばらく食いつなげる可能性がある。
「それじゃあ、その本については何の問題もありませんね」ステイカーが革手袋を取り出して片方をはめた。もう出ていく頃合いだと思ったからだ。ところがパメラは彼を引き留める。
「いえ、重要なのはここからですよ」
 どういうことかと怪訝な顔をしていると、彼女は続ける。「こちらの本の全頁をデータとして保存しておきたいんです——あまりに古いものだし、簡単に破れてしまいそうで。もしかして、もうそちらで複写をされていますか?」
 そういうことかとステイカーは思い当たった。彼は首を振る。「デジタル化はしていないんです。今はなんでもインターネットに繋げて記録するので……」
 それどころか、ネットに繋がっていない機械を届け出なく所持することは違法となっている。これだけハイテク機器が溢れているのに、わざわざスタンドアロンの〈個立〉機械を所持するのは何かいかがわしい理由があるからに違いない、というのが先進諸国における当局の見解だった。ほとんどの旧機械は製造を終えて世代としての寿命を迎えているが、とはいえ、〈個立〉機械を持つことは可能であり、今のところ届け出自体はそんなに難しくない。教育のためだとか、ウイルスの研究だとか、購入するときに妥当な申告をすればいい。だが、かならず名前と住所と個人番号を控えられるし、何かあれば行政の世話になる——無論、その時は決して楽しい時間とはならない。〈個立〉機械は無断で国境を越えられないため、ステイカーは一切の骨とう品をアメリカに持ち込めなかった。
 パメラは大きく頷き、彼に指を立てて見せた。何かいたずらを思いついたように微笑んでいる。
「でしたら、ぜひ協力してほしいことがあるんです」
 彼女が取り出したのは、ニコンのデジタルカメラだった。ステイカーはそれを手に取って内部のSDカードを取り出す。化石を発見した時のように気分が高揚した。
「カード式メモリなんて昔に見たっきりだ。すごいな。動くんですか?」
 パメラは首肯した。「時々、田舎ではこういうものが見つかるんです。ステイカーさんはプライバシーを重視しているようですし、きっと必要になると思って奥から探してきました」そこで、あっといい、パメラは付け足す。「悪い意味に受けとらないでください。私たちにとって、個人の領域を守ることは大事でしょう? あなたの考えは理解できます。大丈夫、このデータは絶対にネットにアップロードしません。デジカメは他の家電とは違い、秘蔵品なんです」つまり、このデジタルカメラはAクラスの無申告機械だ。もし行政の知るところになれば、メールか文書が一通届き、無視をすれば相応の者がこんこんと自宅をノックする。
 信仰している宗教は違えど、生活情報を収集できない〈個立〉機器に囲まれているこの家を見れば、夫妻は彼と同じくらい個人領域に気を使っていることがわかる。あれらを取り揃えるために資金をかなり費やしたはずだ。プライバシーはいまや贅沢品であり、あるいは極貧者のものだ。
 ステイカーは信頼してもらえたことに感謝の意を述べ、ニコンのデジカメで古書の撮影にとりかかった。とてつもなくバッテリーの減りが早い。
 パメラは「研究所ならもっといい撮影機があるんですけど」と言っていた。そのうち、やり残した家事仕事のため、彼女は退席した。
 撮影が本の半分に差し掛かった時、また携帯電話が振動した。今度はタイプが違う。テキストの着信だった。一瞬、キルダフからかと思ったが、彼なら今ごろ牽引車を磨いているだろう。
『ねえ、ジェイ』『もしもーし』『起きてるよね』『今どこ?』
 送信者はエリファ。彼の妹だ。緊急用の暗号化ソフトが受信している。どうして言いたいことを一度にまとめて言えないのだろうと思いながら、
「こっちの連絡先を使うなって言ってるだろ」彼は撮影を中断して返信する。「何か用か?」
 ものすごい早さでテキストが返ってくる。
『はあぁぁ???』『何か用ってなに?(怒りの顔)(怒りの顔)(怒りの顔)』『お兄ちゃん、今日はこっちに来るって言ってたでしょ??』『それいつものくそつまんないジョーク??』『面談相手を待たせないでよね!』
 彼の返答を待ったような間の後、また一通届く。
『で、いつ着くの?』
「そろそろだよ」
 ステイカーは古書と犬を抱えて車まで走った。くそ! すっかり忘れていた! シェパード犬を後部座席に押し込み、エンジンをかけた。始動したGT―Rは腹を立てたように唸って車内に振動を伝えてくる。メンテナンスに不安があったが仕方ない。サーキットさながら急発進させて、爆速で敷地を飛び出した。
 車を水平線に向かってぶっ飛ばしながら、到着時間をざっと計算する。その間、外で破裂音が何度か聞こえた。GT―Rの排気管出口から火が出ているに違いないが、向こうに到着さえすればどうにでもなる。万一の場合、解決する方法はある。キルダフを呼べばいい。
 乾いた広大な道を可能な限り最高速度で走り抜けた。移動型無人監視器の位置は知っているので、速度違反で捕まることはない。真実を言うと、よく晴れた空の下、リミッターを切った速度で走るのはとても気持ちがいいものだ。アメリカに来てよかったと思うことの一つだ。もっとも、家族の顔を思い浮かべればすぐに気分は落ち込むが。
 非常に悪い状況だ。というのも、このままでは、全世界の妹の立場の人なら誰でも心に持っている評価制度、いわゆる「おにいちゃんポイント」を最低値どころかマイナス値を更新する。するとどうなるか? 今度から「あのクソ兄貴」と軽蔑した目で吐き捨てられるか、もしくは二度と連絡がつかなくなる。絶縁だ。そういうやつは何人か知っている。彼も数々の期待を裏切ってきた自覚はあるが、今日は本当にまずい。何よりステイカーにとって、家族と呼べる相手は妹のエリファしかいない。
 ステイカーは時計と速度計を交互に見やって、アクセルペダルを力いっぱい踏んだ。
 
 
 
「ステイカーさん、先ほど夫と話したんですが、やはり今までの報酬をお渡した方がいいかと……あら?」
 所要を終えたパメラが、封筒に入れた報酬金を片手にリビングルームに戻ってくると、娘のキーラを除きもぬけの空になっていた。テーブルにはデジタルカメラと綺麗に飲み干したマグカップがある。ビスケットは食べられていない。彼が持ち込んだ古書はなくなっていた。
 首をかしげていると、キーラがとことこ歩いて彼女のもとにやってくる。娘は何かを掲げて見せてきた。
「ママ、飼ってもいい?」
 犬に似た動物の子供が、ひゃんひゃんと鳴いている。
 パメラはコイウルフの子供を見たことはなかったが、その動物は犬の毛並みとは全然違って針金のようにごわごわしているので、すぐにそれだとわかった。ただごとではない。これはどういうことなのか? 彼はどこに行ってしまったのだろう? 一体どうしたらいい? パメラはあまりに驚いて言葉を失うほどだった。
 そのため、銃を返してもらっていないことを彼女が思い出すのに、少々時間がかかったのである。
 
 


<< 小説の目次 >>

【2021/02/05 掲載】
【2021/03/13 修正】

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